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リハビリ通信 つむぎ

[Vol.46]島での活動の総括

こんにちは。

理学療法士の萩原です。

 

離島プロジェクトでは、2022年6月からリハビリの専門スタッフがいなかった利島に平成医療福祉グループからスタッフを派遣し、島での生活の支援を行っています。

現在は御蔵島、青ヶ島でも活動をしています。

 

私は、2023年の6月から伊豆諸島にある利島(としま)でリハビリを行っています。

利島での活動を開始した時に、インタビュー形式でつむぎの記事を書いていただいたので、前編後編ともに見ていただけると嬉しいです。

また、利島での活動の様子をXInstagramで発信しているのでぜひ見てください。

 

私の利島での任期が2か月を切って、今回は利島での活動の総括ということで、記事を書かせていただくことになりました。

今回は利島での活動を簡単に紹介したいと思います。

 

利島の人口は約300人で、歩いて3時間ほどで1周することができる小さな島です。椿産業が盛んであり、1年間を通して、山で働いている方が多くいます。また、利島の形が綺麗な山形をしている為、坂が多く、平坦な道はほとんどありません。そのため、外での車椅子や歩行器の使用は難しく、島で生活するには、本土で生活するよりもハードルが高く感じます。

リハビリの専門職は私1人であり、場所は社協内の1室で行っている為、限られた環境でリハビリを行う必要があります。

 

このような環境の中で「私にできることは何か」ということを考え続けた1年でした。

  

・島民へのリハビリテーション

現在の主な活動は、デイホーム利用者、外来、自宅を訪問してのリハビリを行っています。

学校の先生など若い方から、高齢な方までリハビリを行っています。対象は骨折などの怪我だけではなく、慢性的な肩こり・腰痛等様々です。

今まで、入院患者に対してしかリハビリを行ったことがありませんでした。入院患者とは異なり、毎日関わることができないからこそ、自分で自分の体をケアすることが大切であることを学びました。そのため、それぞれの利用者に合わせた方法の提案と、継続するためのサポートをしてきました。

・島の環境に合わせた訓練の工夫

利用者に合わせた、島ならではの練習もしています。

坂が多い環境の為、坂での実践練習や、買い物袋を持っての練習をしています。

なかなか本土では、生活する場所でのリハビリはできないかと思います。島だからこそ生活する場での練習が可能となります。

日常生活に近い練習をすることにより、リスクについて説明できるため、転倒予防に繋がるのではないかと考えています。

  

・島で長く生活してもらうための「健康教室」

リハビリの利用者以外にも怪我や介護などの「予防」を目的にとした運動方法の発信をするために、健康教室を11月から月に1度、開催しはじめました。

元気な高齢者を対象に、利島での生活だけではなく、仕事も続けられることを目標にみなさんと運動をしています。みなさん知り合いだからこそ、体力測定を行うと記録を競い合って盛り上がっています。

また、3月には多世代向け(若い方も参加可能な)健康教室を開催しました。リハビリの利用者から、「もっと早くにこういうことを知っていれば良かった」という声があった姿勢やセルフケア方法についてお伝えしました。

2か月に1度の社協便りでも運動方法を発信していましたが、実際にみなさんで楽しく運動できるように取り組んでいます。

自分自身で疼痛や怪我予防ができるように、セルフケアの大切さや方法を今後も発信していきたいと思っています。

 

1年間を振り返ってみて、今までにしたことがなかった経験を、たくさんすることができました。

元々病院の環境でできるリハビリのみしかしていませんでしたが、利島では日常生活の場でのリハビリや健康教室では企画・運営・宣伝など、今までの理学療法士としての活動を大幅に超える活動ができたと思っています。

利島での仕事・生活で学んだことや、感じたことを大切にし、今後の活動に活かしていきたいと思っています。

 

最後に。

利島の島民の皆様には、温かいご指導ご鞭撻を賜りました。心より感謝申し上げます。

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