こんにちは!理学療法士の山梨智哉です。
今週は特に気温が低くなり、最低気温が0℃を下回る日もありましたね。寒い日が続きますが、お体にお気をつけください。
さて、そんな寒い冬には、インフルエンザなどの感染症が流行るイメージが大きいですが、『脳血管疾患』いわゆる『脳卒中』も冬に多い傾向があります。
これは、脳に血液を送るための血管が収縮しますが、気温の低下によりさらに血管が縮み、血圧が上昇することで脳出血や脳梗塞を発症してしまう可能性が高まるからです。
急激な温度変化で起こりやすいと言われています。脱衣所・浴室を温めてから入浴する、早朝は部屋を温めるなど工夫が必要です。
さて、今回は当院で行われている脳血管疾患のリハビリテーションのひとつである、「歩行訓練」で使用する装具についてご紹介します。
脳血管障害の症状として、身体の麻痺や感覚の低下といった障害から、歩けなくなってしまうことがあります。
「また歩けるようになりたい」という患者さんの希望に添えるよう、装具を使用した歩行訓練を実施しています。脚に体重を乗せることは足底(足の裏)の感覚情報を脳に送ることができるため、訓練を続けることで身体機能が改善することがあります。
麻痺が重度で、足が動かない患者さんに対しては「金属支柱付き長下肢装具」という装具を使用します。
この装具には継手(つぎて)という部品が膝と足首についており、関節が曲がらないように固定したり、任意の角度に調整したりすることで、適切な感覚情報を脳に送ることができます。
この装具は大腿部と下腿部に分割することができ、麻痺の改善に応じて装具を調整することが可能です。
麻痺が比較的軽度で足首など範囲が狭い場合は、「プラスチック短下肢装具」を使用します。金属支柱のついている装具と比べて安価で軽いという特徴があります。
こちらはつま先が下に下がらないように固定し、つまづいたり、つま先が床にぶつかって怪我をするのを予防する目的があります。種類によっては足首を固定することもできるため、バランスを取りやすくする効果があります。
装具には多くの種類・性質をもった物があります。
患者さまが安全に自宅で生活できるように、退院後の生活を見据えた装具をご提案し、自宅復帰後の生活をより良いものへできるよう今後も支援していきます。
その他の歩行リハビリ参考:Vol.9 ロボットリハビリ
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今回の執筆者:理学療法士 山梨 智哉(やまなし ともや)
静岡県出身 山梨県富士河口湖町にある健康科学大学卒業 趣味はキャンプと釣り!
子供が生まれてから、なかなか行けてないですが、今年は余裕が少しできたら家族で行きたいと思います。
退院後の生活を見据えたリハビリテーションを行えるように勉学にも日々励んでいきます。