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スタッフコラム

[Vol.4]食事はとても大切 “もし食べられなくなった場合あなたならどうしますか?”(前編)

こんにちは。外科・消化器科の森岡です。

皆さんは口から食事が食べられなくなったらどうしますか?

当院には何らかの理由にて食事が食べられないあるいは、食べられる量が少なくなってしまった方が、
“元気に家あるいは過ごしていた施設に戻りたい”という理由からリハビリを希望し、多くの方が入院されます。

例えば肺炎の入院治療を受け、幸い肺炎はよくなったけれど食事が上手く食べられなくなってしまった方、パーキンソン病や認知症等の神経疾患の進行で食べられなくなってしまった方、大きな手術を受けたが、術後体力・体重が落ちてしまい(廃用)食べることは出来るが十分な栄養を上手く摂取出来ない方、等原因は多岐にわたります。

そして、原因に関わらず重要なことは、
“人間、食事が食べられなければ、そのままではけっして生きてゆけない” というです。

しかし、ここでもう一つ最初に重要な事実を知らなければなりません。それは、
“十分な栄養投与が出来ている状態でなければ、しっかりと治療やリハビリすることが出来ない”
という事実です。

実はこれに多くの患者さんが当てはまり、ジレンマが生じてしまうのです。

もし栄養が不十分な状態で何らかの治療やリハビリテーションを行うとどうなるか。

では、このような状況を打開するためには一体どうしたら良いのでしょうか。

そうです、必要な十分量の栄養を投与すれば良いのです。
でも食事(経口摂取)での栄養摂取量が足りていない場合はどうするのか。

我々は、『人工栄養法(強制栄養法)』という手段にて栄養を体内に取り込むことを検討します。
入院中は常に必要な栄養が摂取出来ているか評価し、足りていない場合は人工栄養法を開始する必要があるか検討します。

つまり、 “栄養評価は入院して最初に考えなければならない最重要ポイント”  になります。

前医で点滴はしていたから大丈夫と思われる方も多いでしょうが、多くの場合は「末梢点滴」と呼ばれる濃度の薄い点滴しか行われていない状態で、実は栄養分はあまり含まれていません。

『人工栄養法(強制利用法)』にはどのような種類・特徴があるのか、後編で詳しく説明します。

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