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リハビリ通信 つむぎ

[Vol.30]生活を見据えた屋外歩行訓練

こんにちは、理学療法士の太田です。
今回は入院中の「屋外歩行訓練」についてお話し致します。

通常のリハビリテーションでは屋内で歩行訓練を行うことが多いですが、屋内で危険を最小限に歩けるとしても、屋外で安全に歩けるとは限りません。
日常生活では買い物や散歩等を行うため、屋外歩行訓練が必要になります。リハビリテーションでは本人の退院後の生活や自宅周囲の環境に合わせて距離や経路を変更しています。

屋外歩行の目的には、【環境変化への適応】と【心身のケア】の2つがあると考えられます。

【環境変化への適応】
・アスファルトが抉れている箇所
・傾斜のある床
・強風
・縁石の様な大きな段差
・点字ブロックの小さな突起
・自動車や自転車、人の往来
・雨が降ったあとマンホール など

けがや病気により、普段は意識しなくても生活出来ていたものが障害となる可能性があります。
上記の危険に注意しながら歩けるか、体力・筋力や血圧の変化など、リハビリテーションでは“何故その環境が障害となるのか”を詳しく分析します。その後に筋力訓練や動作訓練、エルゴメーター等のリハビリテーションを行います。

【心身のケア】
屋外に出ることにより、心のケアに繋がると考えられます。
入院中は屋内での生活時間が長くなり、変わらない日々を送ることで脳が非活性化され、認知症を引き起こす可能性があります。
屋外に出ることで季節を肌で感じてもらい、様々な刺激を受けることが脳の活性化に繋がると考えます。

当院の屋外歩行訓練のルートでは、リハビリ室を出てから柏尾川沿いを歩くコースや病院の敷地内を歩くコース等を設定しています。季節によっては桜や紫陽花、黄葉したイチョウ等を見ながら散策することで気分転換を図ることもできます。

また、朝に屋外歩行訓練で日光を浴びることで「ビタミンD」を生成し「セロトニン」というホルモンを活性化することができます。
ビタミンDは、カルシウムの吸収の促進による骨粗鬆症予効果防や癌の予防効果があるとされています。
セロトニンは脳や身体の活性化を促して、精神を安定させる作用があり、入院中の様々な不安やストレスを和らげる事でうつ病や自律神経失調症の予防が期待できると言われています。

「屋外歩行訓練」を行う事で患者さんが笑顔になるようにこれからも患者さんに寄り添えるリハビリテーションを続けていきたいと思います。

#屋外歩行 #リハビリテーション #戸塚

 

 

今回の執筆者:理学療法士  太田 眞司(おおた しんじ)

神奈川県横浜市出身。今年で理学療法士4年目になりました。技術的にはまだまだ未熟ですが気持ちでは先輩方に負けないように努力しています。最近ではマスクも自己判断となりましたが、マスクがないと落ち着かない体になってしまいました。温かい陽気になりましたが炬燵はまだ手放せません。

 

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